「朝、目が覚めた瞬間から、ただただ会社に行きたくない」
「布団から出たくない」
「出社の準備が面倒くさい」
とにかく会社に行くのが嫌でFIREを目指している私は、毎朝、目が覚めてから家を出るまでの間、こうした葛藤と戦っており、どうすれば「出社前の朝の辛さ」を軽減できるのか、色々と試しているのですが、結局のところ出社準備作業を「仕組み化」して判断を減らすことが効果的だと感じています。
人間は1日に35,000回以上の決断をしており、小さな選択でも脳はエネルギーを消耗し、決断を重ねるほど集中力や意志力が低下するそうです。「会社に行くための準備時間」についても、できるだけ判断を減らして脳へのダメージを少なくすることで、ただでさえしんどい朝の出社準備時間の負担をできるだけ軽減したい。
その観点から、私が試してみて有効だと感じた仕組みを紹介します。
1. 布団から起き上がるのが辛い→目覚まし時計の手前に水筒を置く
起床後、まず最初の関門は「目覚めた後に布団から出るのが辛い」ことです。完全に目が覚めきっておらず、だるい感覚の中、何となく起き上がるのがしんどい。
そこで、無理のない目の覚まし方として、いくつかの方法を試しました。「いきなり体を動かすのではなく手足を動かす」「声を出してみる」など。ただ、どれもイマイチ効果を感じられませんでした。
そんな中で最も効果があったと感じたのは、「枕元に水筒を置いておき、常温の水を飲む」ことでした。水を飲むと、一気に目が覚めて、起き上がるのが楽になります。
問題は、「布団の中から手を伸ばして水筒を取ること自体が面倒くさい」ということ。水を飲むのが効果的だとわかりつつ、そのための動作を取ること自体のハードルが高いのです。
そうしたハードルを下げる仕組みとして、「目覚まし時計の手前に水筒を置く」ことが有効です。
鳴っている目覚まし時計を止めるために手を伸ばす行為は、意識せずともやらざるを得ない行動。だったら、時計に向けて手を伸ばす機会を利用して、同じ場所に置いておいた水筒をとってしまえば楽です。
とにかく、意志の力に頼らない。そのために、目覚まし時計を止めるという行為を活用するのです。
2. 着替えるのが面倒くさい→着る服を前日にリビングに出しておく
起床後にクローゼットを開けて「今日は何を着よう?」と服を選んだり考える時間はもったいないし、ただでさえ「着替える」という面倒な作業があるのに、着替える手前に「リビングからクローゼットまで移動する」「服を選ぶ」「クローゼットから服を取り出す」といった作業が追加されてしまいます。
これらの追加作業は内容としては大したことはないように感じるものの、出社前の朝というただでさえテンションが上がらない時間帯に行うことで、それなりに重たい作業に変貌します。
であれば、前日の夜にクローゼットから服を一式取り出してリビングに置いておけばいい。こうすることで、わざわざ朝の辛い時間にクローゼットまで移動して着る服に頭を悩ますことはなくなります。
スティーブ・ジョブズが同じ服を着続けたのは、判断疲れを防ぐためと言われているようです。細かなことですが、朝の着替えの面倒くささを減らすための効果はあると実感しています。
3. 歯磨き・洗顔が面倒くさい→動線を最短にする
歯磨き・洗顔自体は、健康・衛生の問題から省略し難い準備行動ではありますが、面倒くさいことに変わりありません。
これは人により生活習慣が違うため一概には言えませんが、私の場合、歯磨き・洗顔が面倒に感じる理由は、洗面台に移動することでした。
我が家の起床後の動線は、起床して寝室から移動してリビングに行き、クローゼットから服を取り出して着替え(2で省略済み)、洗面台に移動して歯磨き・洗顔する、という流れ。動線の中で移動が多いのですが、特に洗面台は、冬の時期はエアコンが効かず寒いこともあり、歯磨き等のために移動することが億劫になっていました。
そこで、歯ブラシ等をリビングに移動し、リビングに隣接する台所で歯磨き等を行うことにしました。
このことにより、起床後の動線がリビングを中心にコンパクトになり、洗面台までの移動が削減できたことで、歯磨き等へのハードルを下げることができました。
4. 家を出るまでの残り時間が気になる→アラームをセットして時間の概念を頭から消す
私の働いている会社には定時の出勤時間があるため、おおよそ家を出る時間が決まっています。
朝、多くの時間が取れない中で準備をしていると、「出発時間まであと何分?」と時計やスマホで時間を何度も確認してしまいますが、この確認作業は作業行為自体が無駄だし、時間を意識することで焦りが生まれることから、省略したい作業だと考えました。
そこで、出発時間に合わせてあらかじめアラームをセットしておき、朝の時間は一切時計を見ない仕組みとしました(テレビ等も一切見ない)。
起床時間が決まり、1〜3の効率化も含めて朝の準備作業から意志に頼る部分を排除し仕組み化されていれば、だいたい準備にかかる時間の変動は少なくなり、「出発時間に間に合わないかもしれない」と気にする必要もなくなります。
すると、時計を見なくても朝の時間を過ごすことができるようになりました。
時間を気にせず過ごすことができるようになると、「時間に追われている」という感覚から一時的に解放され、出社前の朝特有の嫌なストレス・プレッシャーを軽減することができるようになると感じます。
まとめ:出社前の朝は、意志に頼らない仕組みづくりで乗り切る
出社前の朝の時間は、1日の行程の中でも思いのほかつらい時間である一方、強い意志を持って乗り越えて得られる経験があるような類の時間でもありません。
であれば、できるだけ意志の力に頼らず、仕組み化して楽に乗り切りたい。
今回紹介した仕組みは一つひとつは小さなものですが、取り組むのが難しいものではないですし、案外朝の時間を楽にしてくれる効果をもたらしてくれるものです。
それぞれの生活習慣に合う形で、試してみてはいかがでしょうか。
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